医師から余命宣告を受ける場合、ほとんどの方が治療を継続されています。闘病中での余命宣告は、患者さん本人やその家族にとっては受け入れがたいものです。 いざ余命宣告を受けた後、どのような行動をとったらよいのでしょうか?
宣告内容を理解し、受けとめましょう
宣告が終わった直後は、「自分はもう長くない」と思っている人でもやはりショックを受けます。少し時間を置いてからで良いので、振り返る時間を持ちましょう。医師は分かりやすい言葉で説明し、病状説明書に記載してもらえることが多いです。宣告終了後にその用紙を見たり、不明なことがあれば医師や看護師へ尋ねたりして現状を理解することがまず重要です。
今後の方針を自分なりに考えましょう
余命宣告を受けたからといって、死を待つだけではいけません。宣告後も、患者さんやその家族の希望に沿い治療方針を医師と共に決定していきます。今後もこれまでと同様の治療をするのか、痛みや苦痛をとることに焦点を当てた緩和ケアへ移行するのか、という選択があるため、考えをまとめる必要があります。
これまでと同様の治療を続ける
緩和ケアを行なう
必要な情報や支援は何かを見極めましょう
どの治療方針になっても、それぞれに対して情報が必要です。医師や看護師、メディカルソーシャルワーカー(MSW)など、専門知識をもつ方から話を聞いたり、患者会などに参加したりして、知識をつけましょう。
“もしものとき”を考えて準備しましょう
誰しも寿命を迎え、最終的には死を迎えます。病気が発覚した際から真剣に死について考え始めますが、当然絶望感に襲われ一人で抱え込んでしまいます。まず気持ちの整理から始めましょう。もし落ち着いたのならば周りに相談してください。相談してもと否定的になることもわかります。でも必ずあなたの味方になってくれるはずです。時には葬儀社の検討、遺産相続、遺品整理など生前に意思を家族へ伝え、共有することも必要です。また、エンディングノートに記載しておくこともよいでしょう。
余命宣告を受けた方に限らず自分の死について考えることは、今は健康な方でも自らの死生観を見つめなおす機会にもなるので、今一度振り返ってみてください。